【作品小話2】時をかけるおれ(山陽旅行)

【作品小話2】時をかけるおれ(山陽旅行)

こんにちは〜。
すっかり春の陽気になりましたね!

今回は個展「スーベニールス」のDM作品であり、岡山県、広島県、山口県の旅行をテーマに描いた作品《時をかけるおれ(山陽旅行)》のモティーフ解説をしていきたいと思います。よろしくお願いします〜。

こちらの作品、タイトルからお察しの方も多いと思いますが、映画『時をかける少女』をオマージュした作品です。

1983年の、大林宣彦監督の方の。原田知世の方の!

なぜかというと、広島県の尾道が映画のロケ地でして。
広島へ旅行に行くと決まった後に、大体いつも一緒に旅に行く恩師からそのことを教わり、この絵のテーマが決まりました。

自分は世代的にアニメ版の方しか知らなかったので、へぇ〜、と実写版観てみたのですが、まあなんのあの甘い幻想的な雰囲気!元気いっぱいの80年代!ワレワレZ世代にない時代の高揚感!好きです〜。

他にも尾道で撮影された『転校生』『さびしんぼう』の2作品と合わせて「尾道三部作」と呼びます。

『転校生』はリメイク版の『転校生〜さよなら、あなた〜』の方しかまだ観られていません。どれも良かったです。 …

とまあ前書きが多くなりましたが、そんなこんなで旅で見た景色と、『時かけ』を合体させた作品を作ろう!というわけでこうなりました。

モティーフ解説始めます!

 

まずは右上からいきましょう。


描きましたは錦帯橋!…と、その橋の下に落ちている名物「人形石」!


山口の石を調べて「人形石」に辿り着いたのですが、ひとりでに人形らしい形になったのではなく、「ニンギョウトビケラ」という虫の作る、卵を保護するための巣が石で作られて、かつ人形(ヒトガタ)のように見えることから「人形石」です。

要するにミノムシの「みの」的なもので合ってると思います。

自分は橋の下の川辺を探しても石人形は見つけられませんでしたが、お土産で売っていたものを買って帰りました。

そして錦帯橋の向こうに見えるのは、千光寺から尾道大橋を望む風景です。

尾道は、どこか懐かしさを感じるいい景色でした。

色々調べていたら、大林宣彦監督が尾道での撮影を決めたのは故郷である尾道をアピールする為でしたが、古き良き街、をアピールができた一方で、エライ人からは(古き良き、を残したせいで)地域発展を遅らせた原因…なんて言われたりしたこともあったみたいっす。大変〜。

  

そして広島関係で続いていきますと、宮島名物…もみじ饅頭!穴子飯!!鹿🦌!!!
なんか…もうこのへん宮島関係が集中しすぎていて、エスキース(絵の設計図)を考えていた当時の集中力が切れているのを感じます。

何入れるか悩みに悩んで「もう宮島のやつ有名どころ多いし入れちゃえ!」…と構想段階の心の声が聞こえてくるよ。

たぶん京都の絵を描くときも、悩んだら鹿入れるんだろうなあ。

次は左中段に移りまして、カブトガニ!


これは岡山県で取材したものですね。

世界で唯一の、カブトガニをテーマにした博物館「笹岡市立カブトガニ博物館」でカブトガニを見てきました。

「生きた化石」として有名ですが、血液が医療に利用されたり、とてもエライ生き物みたいっすね。


地域でカブトガニを推していまして、市内には国指定天然記念物、神島水道の「カブトガニ繁殖地」があります。


帰ってきてから気がついたのですが、清月堂という和菓子屋には「カブトガニ饅頭」なんてものがあるらしく!

気づいてれば良かったー!土産のインパクトとして最強なのに…!次行く時は必ず寄ります。

 

めちゃくちゃ小さい要素かつテーマ的に外れたモティーフですが、これも。
香川県に一瞬寄ったときに見かけた、八十八ケ所巡りの石看板です。なんか可愛いので描いてしまった。


手のモティーフは好きです。心のバイブル、寺山修司の愛用するモティーフなので好きです。

そしてラスト、ど真ん中の自画像×2!
前述の通り、『時をかける少女』のオマージュで、映画の中にこれと同じポーズをしたシーンがあるのです。


…ラストシーンの、深町くんが崖に植物採集行っているところに芳山さんがタイムリープしてきて、「「土曜日の、実験室!」」って叫ぶあのシーンのポーズです。
映画観てない人にはなんのこっちゃですよね。


自分の絵を長く観ていただいている方はもうお察しだと思いますが、ワタクシ、自画像でふざけるのが趣味でして。

あのシーン見た瞬間にビビビ!と。自画像にするっきゃない!…という決意が固まりました。


《月の砂丘》と同じく、女性側は彼女でもなんでもなく、女装したおれです。おれ。


絵の制作動機の8割ぐらいは、このネタをしたいがためになります。

毎回くだらない作品描いてすみませんね!見てくださる方、本当にありがとうございます!


自分の絵の中に自画像以外の人物がほぼ入らないのは、こういった部分での遠慮や恥ずかしさが原因です。

モデルさんにお越しいただいて、「『時かけ』の深町くんと芳山さんのお姫様抱っこシーンを描きたいのですが…」と頼む勇気はありません。

「は?」って言われそうで。自画像なら何しても怒る人いませんからねー!


ちなみに実際にフィッシングジャケットを買って制作しました。5,000円ぐらいの。必要経費です。確定申告〜♫

とまあそんな感じで一通りのモティーフ紹介でした。
この作品、実は以前に描いたものを少し加筆して発表しております。

 

当時はあんまり気にしなかった肌の色とか、キャラクターの詳しい描写とか、その辺が今の自分から見るとどうしても気持ち悪く〜。

今の自分はキャラクターが何であるか、ちゃんと伝わる、というのが重要である、と絵に対する考え方も変わってきているので、その辺の変化も、引き続き見守っていただけると嬉しいです。

細かい変化はありつつも、大元の「キモく楽しく美しく」のテーマは変わることがないと思います。
「豪華絢爛、億兆万でギラギラに!」とか「儚く静かで貧相に」とかのテーマになっていったら、何かしらあったんでしょうねと察してください。

そんなところで終わりにしましょう〜。

この記事書いてたらまた山陽方面行きたくなりました。旅をするには稼がなければ💰 引き続き楽しみながら頑張っていきます〜。
ではでは、皆さんもお元気で〜!

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